飽和脂肪酸と心臓病の関係

今回のコラムは、今までとは違い、
少し難しい内容となっておりますが、
皆さんの大切な方の「健康」のためと思って、
ぜひ、読んでみてください!

-このコラムでわかること-
◇飽和脂肪酸が血管系疾患のリスクを高める?
◇飽和脂肪酸
-質の良い飽和脂肪酸
-飽和脂肪酸の摂取源
◇コレステロールも悪者ではない

◇飽和脂肪酸が血管系疾患のリスクを高める?

何十年もの間、飽和脂肪酸が心血管系疾患のリスクを高めると言われてきましたが、実は飽和脂肪酸の摂取量そのものが心血管系疾患に繋がるわけではありません。
 34万7747人を対象に行った研究結果で「飽和脂肪酸が心臓病のリスクの増加と関連していると結論づける重要な証拠はない」ことが2010年に証明されています。

前回のコラムでダイエットの成功はカロリーだけでは決まらず、カロリーの内約が大切であることをお伝えしたように、飽和脂肪酸であったとしてもその「脂肪酸の質」が大切なのです。

◇飽和脂肪酸-質の良い飽和脂肪酸

飽和脂肪酸自体は私達が体内で合成しているもので、身体の内外からのストレスに晒された際に貯蔵エネルギーとして利用し、ストレス耐性を高めてくれる働きもあります。
さらにMCTオイルやココナツオイルに含まれる植物性の飽和脂肪酸は身体に対してメリットが大変多い「質の良い油」と言えます。

C8:カプリル酸は抗菌性や高ウイルス性を有しているため免疫機能をサポートするだけでなく、肝臓で素早くケトン体を生成することで疲労感を改善し、集中力の維持向上にも働きます。

◇飽和脂肪酸の摂取源

質の良い飽和脂肪酸は、ココナッツオイル、MCTオイル、バター、ギー、ココアバター、牛肉脂肪、ラム脂、貝類、および牛乳、クリーム、チーズなどの全脂肪乳製品に含まれています。特に乳製品に関しては、低温殺菌されていない有機食品がおすすめです。

◇コレステロールも悪者ではない

コレステロールは重要な脂質であり、細胞の材料、血糖や血圧を調節するホルモン、免疫を司るビタミンDなどの前駆体となります。神経細胞が多く存在する脳においてもコレステロールは重要で、その存在量は脳の重さの5分の1を占めます。

つまりコレステロールは身体にとって必須のものであり、むやみやたらに下げる必要はないのです。

 むしろコレステロールが不足することで細胞膜が脆くなり、体内の代謝が悪化し、ホルモン生成まで低下してしまうため低LDLコレステロールにも気をつける必要があります。

飽和脂肪酸には善玉コレステロールと呼ばれるHDLを増加させる働きもあるため、上手く取り入れることで健康管理に有用な脂肪と言えるのです。

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MCTオイルや牛乳、クリームやチーズなど、
日常生活から、意識して質の良い飽和脂肪酸を
摂取してみてはいかがでしょう。

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